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2016年4月28日 (木)

康次郎さんに船を売った男!(1632)

Nicolasboideveziaborddelancienhugob

2016年4月26日

Nicolas Boidevéziさんは、自艇のIMOCA艇を日本の白石康次郎さんに売った人だ。 資金が集まらず、Vendee Globe参加を諦めたのだ。 しかし彼は、それほど落ち込んではいなかった。 

「僕は、海のないフランス奥地の出身だけど山賊ではないよ。 今まで世界一周のレースは、夢のような話とずっと思っていた。 全くのゼロからスタートだったが、少しづつ近づいてきたんだ。 Mini 6.50,と言う船で4年間過ごしてきた。 もうそろそろVendee Globeに出ても良いんじゃないかと思ったんだ。 艇長としての経験も積んできたし、プロジェクトの運営も学んできた。 もうこれで完璧と思ったんだが、そう簡単な事では無いと思い知らされた」 

船は手に入ったが、先立つものが・・・・・

2013年、何人かの応援者とネット・ワークを立ち上げた。 そして2014年、初めにIMOCA60の船を購入した。 

「でも資金的な不安があったし、あれこれと船を探す余裕もなかった。 船は、完全に売り手市場だった」と彼は説明していた。 2015年4月、前のHugo Boss号を購入した。 この船は、英国のAlex Thomsonさんが前のVendee Globeで3位でフィニッシュした船だ。

 
「船を買うとなって、夢が身近に感じられるようになった。 これで、スポンサー探しにも説得力がでると思た。 具体的に船の写真を見せてから、周りの雰囲気は完全に変わってきた。 船さえ手に入れれば、何とかなると思っていた。 でも、世の中そんなに甘いものでは無いと、思い知らされた」

その後のプロジェクト運営資金の調達が、巧くいかなかった。 Vendee Globeへの参加資格を手に入れる、Transat Jacques Vabreレースにも参加出来た。 

「僕は、諦めたわけでは無い。 大勢の方々の熱意を感じたし、このプロジェクトを支えてくれた。 トップ・スポンサーを探すことは出来なかったが、テクニカル・スポンサーとか機器供給のスポンサーとも契約できた。 そういう方々と、膝を突き合わせて話もしてきた」

でも彼は、決して諦めてはいない。

Vendee Globeチームを立ち上げると言うことは、起業するのと同じだ。 特に資金をどう調達するかが、最も難しかった。 最新式の電子歯ブラシを売る時も、同じ問題に直面するだろうな」

「絶対にVendee Globeに参加できると信じていたし、皆にもそう約束していた」と彼は説明してくれた。 2015年のTransat Jacques Vabreレースにもアメリカ人と組んで参加していた。

 
「しかしメインとなるスポンサーは目先の効果のみを考えて、ヨット・レースのような長期間の投資は嫌がった。 結局どこも助けてはくれなかった」

セーリングは、簡単なものでは無い。 しかし、特別なことでも無い。

資金がないまま、いつまでも船を持ち続けることはできなかった。 

「今までの投資の目減りを防がなければならなかった。 続けるべきか、引き下がるべきか悩んだ。 登山家がピークまで後10mの処で、引き際を見誤ると命取りになる。 僕は、正にその10mの処にいたんだ」

彼のIMOCA艇は、マーケットでは価値があった。

 
「あの時二人の船乗りから、問い合わせがあったんだ。 一人は、日本人の白石康次郎さん、もう一人は英国の船乗りだった。 出来るだけ投資した分を取り戻すために、ネゴを繰り返した。 結果的には、損は無かった」

多くの闘争には勝った。

彼は、南氷洋を突っ走る夢は破れたが、多くの事を学び、決して落ち込んではいない。 

「道のりは険しかったが、良いところまで行った。 決して夢が破れた訳ではない。 良い経験をした。 また皆を集めて、やり直すよ」

彼の夢は、船を売って終わったわけでは無い。 彼は今、一息ついただけだ。 彼には、まだ多くの友がいる。 Vendee Globeは、2020年にも行われる。 

「あのIMOCA艇に乗って、自分を見ることが出来た」と言っている。 世界一周の夢は、前に増してはっきりしてきた。 今は、ちょっと一休みと言う処だ。 僕の人生のレースは、これからも続いている」

オリジナル記事は、こちらです。

白石康次郎さんの応援をしたいという方は、こちらをご覧ください。

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