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2017年2月11日 (土)

Nandora Faさん、8位だ! (1827)

Mmodg423

2017年2月8日 現地時間

 Nandora Fa さんは、大勢のファン及びメディアに囲まれて幸せ一杯である。 これが彼の最後のレースであり、二度とここに来ないことを彼らは知っているのだ。 Nandora Faさんは、フィニッシュする数マイル前から歓声を上げて喜んでいた。 彼自ら設計した船で、Vendee Globeレースの第8位を獲得出来るのだから。 彼は空高く拳を揚げ、船尾を振って、出迎えに来た家族・友人・メディアに対して挨拶をしていた。 フィニシュ・ラインは、まだ15分も先だと言うのに。

 南西の風15ノット、昨夜からの余韻の波、注文した様な絶好の天候。 岸壁には、何百人もの人々が、手に手にハンガリアの国旗を掲げて出迎えている。 

「ブラボー Nandiさん!」

 フィニッシュ・ラインを通過直後、Nandor Faさんは、叫んだ。 「終わった! やったぞ! 自分流のやり方で、自分の希望を遣り遂げる事が出来た。 私の最後レースには、申し分の無い美しい天気だ。 神様も皆さんも、友人も、そして家族も私の中に居た。 そして私の帰りを待ってくれていた。 何と言っていいのだろう。 92日間の闘いだった。 永かった、永遠に続くのかと思った。 永く厳しく、そしてずっと濡れネズミの状態だった」

ポンツーンの上で、記者質問に答えて大きな笑顔で答えた。

 「今此処に着いて、この最後の瞬間が最も重要だった。 今,この瞬間、全てが過去になる前の、この今が大切だ。 いずれ此れは、歴史になってしまう。 でも前のレースと比較して、今回は速く帰れた。 でも感じとしては、長かった。 時々これが、永遠に続くのではないかと感じた。 でも同時に、アッという間出来事の様にも感じる。 全ては、過去のものになってしまった様な気もする」

 「レース中は、寒く・雨で、常に湿っていた様な気がする。でも今となっては、楽しい思い出となった。 中でも家族や友人と電話したり、メールをした時は楽しかった。 それに大勢の方から、応援のメッセージを頂いた。 辛い時は、本当にそれが嬉しかった」

 メンタル的には相当厳しかったようだが、人との触れ合いが大事だったとも彼は言っていた。

 「考え過ぎは駄目だ。 まず行動することだ。 感情的な人生を始めると、必ず問題を起こす。 レース中は、速く終わってくれと願っていた。 レースは、競争だけでは無い。 安全を忘れてはいけない。 レース中は、たった一人きりだ。 最も身近な人でも、遥か遠くに居る。 そんな状況では、安全第一と言わざるをえない」

 「太平洋でStephane Le Diraison さんがマストを折った時、私はレースを諦めた。 後はセーリングを楽しむことにした。 でも総括するには、もっと時間が必要だ。 あの時は、Vendee Globeを終えようとは思っていなかった。 まだやり残した事が沢山あると思っていた。  寒く無く、危険でも無い時は、そう考える。 でも実際に寒かったり、危機が迫ったり、体力的にも精神的にも疲れた時は、レースを諦める気になるのは自然だと思う」

 昨夜彼の船が、スピード新記録が出ていたのが解った。 28ノットも出ていたのだ。

 
 「風速26ノットで、時々50ノットも吹いていた。 大きなうねりがあったが、比較的フラットな海面だった。 急にやる気が出て来た。 8位は、私の夢だった。 スタート時点では、余りにも偉大な艇長達が参加していたので、8位なんて考えられなかった。 きっと船が良かったんだね。 年齢の事を考えると、15~20位が適当な順位と思う。 自分の能力? 如何かな、100日で戻れれば良いと思っていた。 奇跡だね。 第8位は、想像外の出来事だ」

 「初めの頃は、速く走ることが最大のモチベーションだった。 でも満足な速度が出ないのにイライラが募ってきた。 飛ぶように速い船が欲しかった。 次々と船を替えたが、簡単には速く走る船は出来る筈もない。 今はすっかりそのエネルギーを使い果たしたようだ。 次ぎのレースは、67歳になる。 気持ち的には若い積りだが、日に日にエネルギーもモチベーションも低下するばかりだ。 もう私に残された時間は、余り無い。 これからは家族の事も考えなくてはならない。 家族の事を忘れてはいけない」

 第1回目のVendee Globe(1992~93年)に参加した時と、今回のレースの違いを感じますか? あの時は、フランス人以外の艇長が完走したのは、Faさんが初めてでした。 そして第5位と言う良い成績でした」

 「最初のレースは、ぜんぜん違っていた。 前回のレースは、船とテクニックを戦ってきた。 でも今回は、セーリングだった。 私は今の船が好きだし、誇りに思っている。  素晴らしい船だが問題もあった。 デジタル機器の問題だったが、何とか自分で修理が出来た。     だからセーリングに、天候分析に、レース戦術に集中出来た。 1日に、4~5つのルート計画が立てられた。 最後は、自分の決断だ。 パソコン上では、雲も海の状態も見えない。 デジタル情報は数字に過ぎないし、総合的な状況判断が出来ない。  私の究極の目的は、100位内でフィニッシュする事だった。 それは成功できた」

 「私以上に速く走り、巧くセーリングする船乗りは沢山いる。 でも今は、私も満更でもないと思える。 マストも船も良く頑張ってくれた」

オリジナル記事の抜粋(その1)

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